魔法のボタン

「いいね!」これほどまで単純明快で、ためらいなく押せるボタンは、他にない。押さなくても特に問題はないのだが、押しておいた方が友達関係をより円滑に進めることができる、魔法のボタンだ。

2011年はFacebookが日本でも本格的に流行りだした年だった。「いいね!」ボタンは、そんなFacebookの重要な機能のひとつだ。それは、コメントを書き込むほどの手間や時間を必要とせず、気軽に共感を伝えることができる手段だ。そして、自分の投稿に「いいね!」と言われるとなんだか嬉しくなる。

Facebookには、双方向の「暗黙の契約」がある。「僕は君のことを気にかけているから、君も僕のこと気にかけておくれ」という無意識である。そして、その「暗黙の契約」によって「いいね!」ボタンは日々連打される。

しかし、いくらオンラインで共感を伝えることができても、実際の体験まで共有することは決してできない。なぜなら、現実は「いいね!」だけで語れるほどいいことばかりではないし、出尽くされたその言葉はむしろ「おはよう」程度の常套句にすぎなくなってしまったからだ。

魔法は、使いすぎると使えなくなるものだ。「ダメだね!」を伝えてこそ、本当の友達といえるだろう。

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