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月の明かり

窓の外の秋晴れを見ながら、喫茶店で編集作業をしている。いつの間にか空は赤みを帯び、必然的に夜は来て、店主は言う。「すみません、本日はもう終了になります」―「いえ、こちらこそすみません」私たちは言う。しかし、作業はどこかで続けなければならないので、仕方なくマクドナルドに行く。谷はつくづく不便だと実感するが、マクドナルドがあってよかったとも思う。

25時(いまや一日は決して24時間ではない)、コーヒーのおかわりに限りがないように、僕らの夜にも終わりが見えない。そんな時間だというのに、店を訪れる人は後を絶たない。だが、彼らが本当に求めているものは、ハンバーガーやフレンチフライではない。決して消えることのない明かりを求めているのだ。

とどまることを知らない人々の欲求が、夜を追いやり、街を明るくしてきた。3.11以降の街の暗さに、私たちは気づかされた。明るい夜が当たり前になっていたことを。本当の夜の暗さに、人々は戸惑うばかりだった。

今日はもう帰ろう。明るすぎる店内からやっと抜け出し、暗闇に包まれる。そしてふと、空に浮かぶ月を見てホッとする。月があってよかったと思う。私たちを照らすほのかな明かりの下で、一日の余韻に浸るのも悪くない。

ザザム紙 -Zazamushi Paper- 「池面」より

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