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最後のひとくち ― 濃い味付けに慣れてしまった僕たち

久しぶりに「すき家」に行った。夕飯を迷っているときに通りがかったというだけの理由だ。決して好きなわけではないし、特に牛丼が食べたかったというわけでもない。だが、不意な牛丼チェーンの登場は僕たちの選択肢を一気に狭くする。

ネギ玉牛丼。デフォルトの牛丼の上に、サラダネギと卵が乗ったメニューだ。僕はネギが好きなのだ。ひとくち目、お腹もほどよく空いていて美味しいと思う。だが、食べ続けているとなぜか謎の満腹感がやってくる。特別油っぽいというわけではないのに、食べ終わったときには、もう1ヶ月は牛丼いらないや、とまで思う。

冷静に考えると、そこには救いようのない味の濃さがあると思う。みんな美味しいと言って食べているけど、どう頑張っても僕にとっては味が濃すぎるのだ。だから、満腹感がすぐに来る。

思い返せば、二十歳を過ぎた頃から、外食の味がやたら濃く感じるようになった。原価率のあまりにも低い食材や化学調味料を使いまくっていることをなんとか誤魔化すためだろうか、外食産業はとりあえず味を濃くしようとする。そんなことは5秒考えれば分かるのだが、そういった店はなぜかいつでも賑わっている。値段の安さというのもあるだろうが、それ以上に現代人の味覚が濃い味に慣れすぎてしまったことがあると思う。そして、その味を美味しいと仮定して疑わない消費者がいる。

僕たちがもう一度その店を訪れるかどうかを決めるのは、最後のひとくちだと思う。どれだけひとくち目のインパクトが大きくても、最後のひとくちが重たければ二度とリピートしないだろう。人付き合いにおいても第一印象が大切だと言われるが、それは真実だろうか。ひとくち目は物足りないくらいでもいいから、最後のひとくちまで飽きずに食べられるものが、僕は好きだけどね。

買い物しようよ!

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コメント

  1. IPPEI より:

    ゆいさん。
    コメントありがとうございます!

    僕のつたないボキャブラリーから言うなら「低所得者向けのジャンクフード」(あんまりいい表現ではないですね…)とかいわれる類いの外食が、街には蔓延りすぎてると思うんです。別に否定はしないけど、僕はなるべく自分が美味しいと思えるものを食べるようにしています。

    ネギ、いいよね。こないだも畑に生えまくっていたネギを引っこ抜いて、ネギマにしてBBQで食べました。そりゃあもう最高でしたよ。笑

  2. ゆい より:

    ゆいも今日すき家とおりすぎて、ねき丼うまそうって思ったんですよ!!!!
    ねぎ大好きです♡
    一平さんの考えることゆいもまったく一緒です。コンビニごはんとか無理だし(T_T)
    もっとみんな食べ物に気を使うべき。
    こんなの豊かじゃないもん‼