僕は人工甘味料というものを憎悪している。どっかの成人式の新成人代表挨拶みたいなやつで「世の中は人工甘味料のような虚構に満ちている。真実を判断できるオトーナになろうぜ☆」みたいなスピーチをしたら、ウケたのかスベったのかよくわからないが「お前のスピーチがゼロカロリーだ!」というヤジが飛んだことは、もう3年も前のことだ。
それ以来、ガムくらいなら仕方ないが、飲料においてはできる限り摂取しないように心がけて生活してきた。しかし、最近になってそのことさえも疑いはじめてしまった。というのも、砂糖と人工甘味料だったら、まだ後者の方が体に悪くないのではないか、という疑問が生じたのだ。
例えば、缶コーヒーというのはどこのブランドでもだいたい、スタンダード、微糖、カフェオレ、ブラック、という4種類の構成が基本だ。スタンダードというのは普通に砂糖を使っていて、微糖になると人工甘味料と砂糖が併用されている。微糖はカロリーは低いのだが、甘さはそこまで控えめという感じではない。レギュラーコーヒーだったら普通にスティックシュガーを2~3本は入れたくらいな甘さがある。だから僕の中では、「微糖」というのは甘さを控えていることではなくて、砂糖を控えて人工甘味料に置き換えていること、だと認識している。
そういうわけで、普段はスタンダードなやつ(ボスならレインボーマウンテン)を飲んでいるのだが、どうかすると気まぐれで微糖(ボスなら贅沢微糖)を飲む日もある。人工甘味料の入った飲料を排除した生活をしているせいで、たまに飲むそれは本当に不味い。美味しくないんだけど、カロリーだけを比べると微糖の方が体にはよさそうな気もしてくる。(いや、缶コーヒーを飲んでいる時点で十分体に悪い)
せっかくなのでデータを見て検証してみよう。(以下のデータは2013年時点のものです)
まず、「ボス レインボーマウンテンブレンド」の原材料。
牛乳、コーヒー、砂糖、脱脂粉乳、カゼインNa、乳化剤、香料、安定剤(カラギナン)
続いて、「ボス 贅沢微糖」の原材料。
牛乳、コーヒー、砂糖、全粉乳、脱脂粉乳、カゼインNa、乳化剤、香料、甘味料(アセスルファムK)
贅沢微糖はレインボーマウンテンの原材料に加えて、全粉乳、甘味料(アセスルファムK)が含まれていて、逆に安定剤(カラギナン)が含まれていないことがわかる。
では、成分はどうだろうか。
レインボー | 贅沢微糖 | |
エネルギー | 35kcal | 18kcal |
たんぱく質 | 0.7g | 0~1.0g |
脂質 | 0.5g | 0~1.0g |
炭水化物 | 6.8g | 3.0g |
ナトリウム | 50mg | 46mg |
糖類 | (6.8g ?) | 2.2g |
カフェイン | 約80mg | 約60mg |
カリウム | 約110mg | 約100mg |
リン | 約20mg | 約20mg |
《ソース》サントリーのWebサイト
糖類については微糖やブラックの製品にしか記載がなかったので、レインボーの砂糖含有量が謎なのだが、少し冷静に考えてみる。糖類はすべて砂糖だとして、砂糖以外の炭水化物は含まれていないと仮定して計算してみよう。ちなみに、1gあたりのエネルギーは、たんぱく質4kcal、脂質9kcal、炭水化物4kcal(アルコールを除く)らしい。そうすると、レインボーは、たんぱく質によって2.8kcal、脂質によって4.5kcal、炭水化物によってを27.2kcalを構成していることになり、エネルギーの合計は34.5kcalとなるので、6.8gの炭水化物はほぼ全て砂糖ということになる。というわけで、レインボーには贅沢微糖の約3倍の砂糖が含まれているということがわかる。缶コーヒーの内容量は185gなので、1.85倍すると、レインボー1缶あたり約12.6g、贅沢微糖1缶あたり約4gの砂糖(糖類)が含まれていることになる。(え、マジで?)
喫茶店とかファミレスとかにあるスティックシュガーが1本3gなのだが、これはつまり、レインボー1缶あたり4本と少しのスティックシュガーが入っているということを意味する。僕の計算は割と適当だし、糖類と言っても糖の種類によって若干カロリーが違うらしいが、まあ大まかにはこんなところだと思う。(計算が違う!というツッコミがあったら是非教えてください)
しかし、困ったものだ。こうしてみると、砂糖が4本も入った缶コーヒーはかなりヤバいし、人工甘味料もヤバい。僕たちは一体どんな缶コーヒーを飲めばいいのかわからない(ブラックはブラックでスチール臭くて美味しくない)。だが、僕の考えは変わらない。こんなデータを突きつけられてもなお、僕は人工甘味料を否定し続ける。「人工甘味料 健康」とかでググるといくらでも出てくると思うが、やっぱりアイツは体に悪い。日本のドリンク類にカロリーオフブームが訪れてまだ短いから実際に害が出てないということは十分にあるだろうし、企業側としては国が規制しているわけでもないのだからそんなの関係ないといったところだろう。最近流行りの「ただちに影響はない」というやつである。
いや、まあ、こうして大げさな話をしているけど、実際は僕の場合はお腹に影響しているような気がする(たぶん気のせい)ので控えているというだけなのだが、それにしても缶コーヒーがだいぶヤバい飲み物だということがよくわかった。しかしながら、寒い日にコンビニ入ると、アメリカンドッグと缶コーヒー買っちゃうんだよね…。
コメント
コンビニで売ってるコーヒー飲料、おにぎり、サンドイッチ、弁当はかなりヤバイですよ。
有害な添加物が山盛り使われてますからね❗️
匿名さん、コメントありがとうございます。
コンビニの食事とか、ファストフードとか、毎日食べ続けたら相当ヤバいでしょうね。そのようなものを完全に食べないという生活は現実的ではありませんが、なるべく減らしていきたいものです。
返信が遅くなりすみませんでした。
すげ
コーヒーフレッシュがミルクの入ってない色つきサラダ油だと最近知った僕には、タイムリーな話題でした!
「ただちに影響はない」
こういうの怖いですね(>_<!!
yasutomiさん
コメントありがとうございます。
コーヒーフレッシュ、あれもヤバいですよね。水と油と乳化剤でしたったけ?ミルクとか乳とかの名称が付いてないものはそれですね。僕もあんまり好きじゃないんだけど、ファミレスとかだとつい入れてしまいます。笑