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学教教育は「おカネ」のことをほとんど教えてくれなかった

少し前にMoneytreeというアプリが大変素晴らしいという記事を書いたのだが、それはつまり、自分の金融資産が視覚的に把握できるという点においてである。現金預金がいくら、証券口座がいくら、クレジットカードの負債がいくら、といった具合に集計してくれるのだ。

ところで皆さんは金融資産をどのような形で持っているだろうか。僕は今のところ現金預金が4割、株式等(株式とか、投資信託とか)が6割くらいである。20歳の時にSBI証券の口座を作ってから、NISAが始まったことも手伝って、少しずつだが後者の割合を増やし続けてきた。現金預金なんて100万円もあればイナフなので、今後は後者の割合をもっと増やしていくことになるだろう。

多くの日本人が資産のほぼ全てを現金預金で保有しているらしい。アメリカに比べると、投資にまわす割合はかなり低いとのことだ。もし総資産が20万円しかないなら仕方ないが、1000万円以上の資産をすべて現金預金で持っているとしたら、僕から言わせたらあまりにもスチューピッドだ。

現金預金はお世辞にもほとんど何も生み出さない。預金金利がかなり高かった時代もあったらしいが、今は限りなくゼロに近い。銀行にお金をただで貸しているようなものだ。一方で、銀行やクレジット会社からお金を借りるときには、とてつもなく高い利息が発生する。欲しいものを買うときにちょっとお金が足りなくて、24回払いなんかを選ぶ人もいるらしいが、10%以上余計に支払っていることになる。

僕は別に、現金預金はクソだから、みんなもどんどん投資したほうがいいよ!ということを言いたいわけではない。それについては、人それぞれの自由だからだ。だが、僕は思う。資産を持つ方法の多くを知っていて現金預金を選んでいるならいいのだが、現金預金しか知らないということであれば、それはあまり喜べることではない。

最近ふと読んだ本で、とてもよかったものがあるので紹介したい。Kindle版もあります。

中学生2人が、謎の先生のもとでお金について学んでいくお話である。詳細はAmazonの説明やレビューを見ていただければわかるので割愛するが、とにかく僕は、この書籍に衝撃的な感動を与えられた。

著者が自身のお子さんに読んでもらうために書いたということもあって、子どもでも理解できる内容だ。もちろん、大人が読んでも十分に面白い。お金とはいったい何なのか、お金を借りるとは、お金を貸すとはどういうことなのか。そのようなお金に関することを、社会に出てから知っておくべきことを、僕たちが受けてきた学校教育は教えてくれただろうか。もし教えてくれたのだとしたら、なぜ多くの人がリボ払いなんか使ってしまうのだろうか。

英語の単語を多く知っていることも大切だし、微積分の計算ができることも実際の生活で活かせるし、リコーダーを演奏できることも場合によっては役に立つこともあるだろう。しかし、お金に関する知識を知っていることは、極端に言えば、何よりも日常生活において大切なのではないだろうか。学校教育がそれを教えてくれないのはなぜか、という議論はまた別のところでするとして、教えてくれないなら自分で勉強する他に方法はない。

それは難しいことではない。ここで紹介した名著の他にも、書店に行けば数多くの書籍が置いてあるし、インターネットでだいたいの情報は調べることができる。株式や投資信託もネット証券なら格安の手数料で売買可能だ。なんとなく怖いからという理由で、投資や運用から遠ざってしまうのは実にもったいない。資産の全てを日本円の現金預金で持っていることのほうが、 僕から言わせたらよっぽど怖い。

買い物しようよ!

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