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ミラーレスではなく一眼レフを買った理由

2018年のカメラ市場を振り返ってみると、悔しいことに、フルサイズ・ミラーレスというのが圧倒的なトレンドとなった。ソニーから発売された3代目ジェイソウルα7、おっと間違えた、α7Ⅲは僕の周りでも使っている人が何人かいて、実に素晴らしいと皆が口を揃えている。

コンパクトなボディでありながら、高精細なフルサイズのイメージセンサーを持ち、超高速かつ確実なオートフォーカスを実現した最新型カメラが、よくないわけがない。知り合いがα7Ⅲにツァイスの単焦点なんかを付けているのを触らせてもらったが、正直なところ、ハンパない解像感に僕は嫉妬した。

そして、先日ついに、キヤノンからもフルサイズ・ミラーレス機であるEOS Rが発売された。以前からミラーレスを手がけているソニーと比べたら微妙かと思っていたが、実際にビックカメラの店頭で触ってみたところ、なかなかよかった。

僕は今までずっとキヤノンの一眼レフを使ってきた。中学のときに初代EOS Kiss Digital、高校ではEOS Kiss Digital Xを買った。その後、EOS 60D、EOS 80Dと少しずつステップアップしてきた。APS-C機というのは値段も高くなく、専用レンズを使えばコンパクトで調子がよかったのだ。レンズは長い間シグマの17-50mmを使っていた。

APS-Cだって撮ってみれば十分の性能だし、僕の生活において何も不足はなかった。しかし、ここまでフルサイズが流行ってしまうと、センスさえあれば機材なんてそこそこのもので十分だなんて調子に乗っていた僕でさえも、フルサイズ機と高級レンズで写真を撮ってみたいと思うようになってしまった。

気がついたら、古くからの写真仲間である千泰山氏といっしょにカメラのキタムラに行っていた。ちなみに9月のことだ。彼がやさしく背中を押してくれたことも手伝って、僕は結局EOS 6D MarkⅡを買った。つまり、流行りのミラーレスではなく、あえて一眼レフを選んだのだ。長年にわたって写真を撮り続けてきた体が、ファインダーを覗いてシャッターを切ることを求めていたのかもしれない。

でも、それ以上に値段が安いことが何よりの理由だった。α7Ⅲは、今でこそ19万円くらいまで値下がりしたが、当時は23万円くらいした。一方で、EOS 6D MarkⅡは実質14万ちょっとで買うことができた。千氏はRが発売されたら値下がりするはずだと言って買わなかったが、結局それ以上は値下がりしていないから、6D MarkⅡはもう底値だと思われる。

カメラに限ったことではないが、Amazonよりも量販店の方が安く買えることも意外と多いので、ぜひ慎重に検討していただきたい。ちなみに、僕は田舎のカメキタで買ったのだが、店頭価格は16万円後半だった。店長を呼んで価格.comの画面を見せたら、あっさり14万4千円にしてくれたし、ポイントも付けてくれた。

ガジェット好きにとっては、何を買ったときも、箱を空ける瞬間が一番ワクワクするものだ。ちなみに、開封の儀は千氏の家で執り行った。

フルサイズに対応するレンズを1本も持っていなかったので、千氏が純正のパンケーキレンズEF 40mmを貸してくれた。しかし、そのままレンズを買わないわけにもいかず、10月にEF 24-105mm F4 IS Ⅱを購入した。これもカメラのキタムラで買ったのだが、ポイントキャンペーンがあり、実質11万5千円で購入できた。

というわけで、僕の機材はこの秋大幅にアップグレードしたのだった。EOS 6D Mark Ⅱ + EF 24-105 F4 IS Ⅱという組み合わせになり、世のフルサイズブームになんとか乗り遅れずにすんだかなという感じである。

さて、3ヶ月ほど使ってみたので、そろそろ感想を書こうと思う。

評価すべきポイントからあげていこう。まず、ボディのサイズ感や重さがちょうどいい。ミラーレス機もいろいろ触ってみて気づいたのだが、ボディは小さい方が便利なのかと言われればそうとも限らないということだ。ミラーレス機は、当たり前だがミラーがない分ボディが薄い。そのため、α7Ⅲなんかはグリップ部分が相当持ちにくい。一方で、今回買ったEOS 6D Mark Ⅱは変わらずのキヤノンらしいグリップであり、カメラ片手に散歩をするときなんかは、右手だけで軽く持つことができるのだ。しかも、フルサイズ一眼レフというカテゴリではコンパクトかつ軽量であり、開封の儀の時には、これ本当にフルサイズか!?と思ったほどである。まあ、良くも悪くも、フルサイズのエントリー機といった位置づけだろうか。

続いて、バリアングル液晶かつタッチパネル。僕はデートなんかで自撮りをするとき、iPhoneではなく一眼レフを使わないと気がすまないので、バリアングル液晶は必須である。難しいアングルで撮影するときにも大いに役に立つ。ちなみに、タッチパネルはぶっちゃけ使いこなせていない。

それから、これは買うまであまり気にしていなかったのだが、GPSが搭載されていることも地味に便利である。EXIF情報に撮影地の座標が記録されるというだけのいたってシンプルな機能だ。LightroomやGoogleフォトで撮影地が分かったり、撮影地で検索できたりするので、これは長い目で見れば絶対に重宝する。「あそこの滝で写真撮ったことあるけど、いつ撮ったのか思い出せない!」ってときも、位置情報が残っていれば検索できる。

一方で評価できない点としては、ファインダー視野率が100%でないこと、ファインダー倍率が0.71倍と低めなこと、AFポイントは多いのに、そのエリアが中央に寄りすぎていてちょっと不便なことがあげられる。ファインダーについては、その価格からすれば仕方のないことだと思う。しかし、AFエリアの狭さについては、各レビューサイトで厳しい意見が多く見られる。僕も買った当初は使いにくいなあと感じたが、慣れてしまえば気にならなくなった。結局中央1点を多用してしまうせいかもしれないが。

あまり参考にならないレビュー記事だったかもしれない。少し強引にまとめるなら、フルサイズ機を買ってみたいけど、ミラーレスは好きになれないという人には、EOS 6D Mark Ⅱあたりが非常にオススメだということだ。逆に、予算に余裕があって、最先端のテクノロジーを使いたいという人は、α7ⅢやEOS Rを買ってみるのもいいだろう

Canon EOS 6D Mark II (f/4, 1/250sec, ISO-250)

新しい機材で最近撮った写真である。絞りは開放。4kくらいの画質でアップしてあるので、ぜひ拡大して見て欲しい。

買い物しようよ!

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