レビュープラス様より献本をいただきました。講談社のCOURRiER Japon(クーリエ・ジャポン)2月号です。レビューの締め切りが本日ということで、まあ何をやらせてもギリギリの私です。ちなみに、クーリエ・ジャポンは今まで読んだことがなかったのですが、今回いい機会だし応募してみたら届いたというわけです。

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COURRiER Japon 2010年2月号

なかなかいい雑誌です。いいコンテンツばかりが集められています。今月号の特集は「次のITライフ」ということで、どれも面白い記事ばかりでした。せっかくのレビューですので、特に気になった34ページの本についての記事について触れてみたいと思います。「本の電子化で読書量が増える」という見出しの記事です。具体的には、Amazon Kindleを買ったユーザーが従来よりもたくさんの本を読むようになったとか。片手で読めることが素晴らしいとか。友達とAmazonアカウントをシェアして不正に読んでるユーザーもいるけど、それは紙の本だったら友達に貸すようなものだとか。

もちろん、紙をめくって本を読む楽しさというものもありますが、私は、紙メディアはどんどんデジタル化してしまえばいいと思っているような人間です。どこでも、なんでも、すぐに読める。これは素晴らしいことです。しかも、紙を使わなければ、それだけで環境保護につながるかもしれません。あとは、移動中に読みやすいというのがポイントだと思います。

まあ小説なんかはどっちでもいいとして、その必要性をもっとも感じるものは新聞です。ブロードバンドがここまで広がったこの時代に、わざわざ印刷して早朝にバイクで配る必要がなぜあるのでしょう。しかも、昼飯食いながら読むときには、すでにバージョンが古いのです。それこそ、朝起きたら勝手に端末に配信されていて、電車やバスの中でより楽に読めるようにするべきです。印刷・配送コストを削減した分、購読料を抑えて、ユーザーを増やせるのではないでしょうか。おそらく、マジョリティー(特に年配層)は新聞の俯瞰性のよさを主張し、若者に新聞を読め読め言う傾向があるでしょう。しかし、どう考えても新聞はサイズがデカいのです。昔からのサイズがずっと維持されていて、明らかに現代のサイズではないのです。なぜ誰もB5の新聞を作ろうとしないのでしょうか。

先日の企業経営の授業で教授が言っていました。日本の紙メディア、特に新聞は保守的すぎる。ネットで全部無料で公開するくらいのことをしない限りユーザーは離れるだけだ。確かに、そうかもしれません。先に述べたように、サイズだけ見ても昔のままです。何にも変化していないのです。では、なぜ変化してこなかったのか。その答えは簡単です。ちょっと前までは、需要があって、売れて、各社とも危機感なんてものはなかったからです。需要があったというのは、言い換えれば「インターネットがなかった」ということです。

時代は変わりました。人々の需要がシフトしました。多くの若者は、asahi.comやMSN産経ニュースをチェックしてから寝るようになり、(これは私の勝手な偏見ではあるが)若者のごく一部はmixiニュースをニュースの全てだと思っている、そんな時代になりました。じゃあどうすれば、新聞というメディアは生き残れるのか。オンラインで配信するしかないのです。

新聞だけではありません。今、多くの雑誌が廃刊になっています。コンビニに行くと思うのだが、雑誌を立ち読みしてる人はめっちゃいるのに、買ってく人はあまりいない。私なんかは、立ち読みするほどズクがないので、すぐ買ってどこかで座って読む派なのだが、多くの学生は立ち読みオンリーのようです。

情報があふれかえっているこの時代だからこそ、新聞も含めて紙メディアというものはすごくインプットしやすい形態です。決して機械的に検索されてソートされたデータじゃなくて、あくまで人間がネタを選んで書いて載せているわけで、クオリティはそれなりに高い。だが、このままでは、ユーザーはより安価でよりフレキシブルなインターネットに流れていってしまうでしょう。

まあ、イマイチまとまってない話で申し訳ないけど、結局言いたいことは、Kindleで日本の書籍も読めるようにならないかなということと、新聞はデカいということです。で、まとめると、「強い種が生き残るのではない。変化に対応した種が生き残る」ということである。チャールズ・ダーウィンです。時代に適したメディアが求められている。

全然クーリエ・ジャポンのレビューになってないよ、ただのIPPEIの意見じゃないか、という声が聞こえてきそうです。このレビューを書いていて思いました。クーリエ・ジャポンはなんてクオリティの高い雑誌なんだ!と。まずレイアウトがめっちゃきれいなんです。組み方がすごく上手い。余白の使い方、写真の入れ方が的確です。そして、やっぱり記事のクオリティが高いですし、とても読み応えがあるのです。是非みなさんも書店で見てみてください。

ちなみに、Fujisan.co.jpで定期購読するのがお得です。
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締め切り日のてっぺんまでに書けました!
レビュープラス