天気もよく、小旅行には素晴らしい日となった。

おっと、ここは終点「横川駅」。Twitterやmixiでつぶやいていたので気づいていた方もいるだろが、今日は鈍行列車の旅を楽しんでいた。父と上田で午後4時頃に待ち合わせていたのだが、早起きしたので時間はイナフであった。新幹線なら大宮から1時間かからずに行けるのだが、ここは電車で行ってみようと思い立ったというわけだ。

高崎駅で信越本線に乗り30分ほどで横川駅についた。意外と近かった。ちなみに横川は群馬県で、なのに「信越」というのはなんじゃらほい。その謎は後に明らかになる。

横川から軽井沢まではJRバスで30分。バスの時間まで1時間以上あったので、釜飯屋でランチを食べることにした。昔は横川より先も電車が通っていた(特急あさまの時代)のだが、長野新幹線が開業したために廃線になった。その当時に大人気だったと思われる駅弁がこの釜飯だ。

普通に美味しいが、もう一度食べたいかと言われたらそうでもない。しかも、それほど量もないのに900円だ。駅弁としては妥当かもしれないが。その後、釜飯資料館みたいな建物に入ってみた。長野新幹線の開業の喜びと、横川-軽井沢間の廃線の悲しみが詰め込まれた感じの建物だった。

飯を食べてもまだバスは来そうになかったので、駅周辺をぶらぶらしてみた。あきらかに鉄道大好きそうな青年2人(たぶん高校生)もぶらぶらしていたが、会話に混ざる勇気もなかった。

かつての線路と思われる跡。

バスの乗客はその青年2人と、ピンのおじさんが2人と、私の計5人だった。運転手は髪型が不思議な青年だった。ここからバスは右折して国道18号線「碓氷峠バイパス」を行く。心地よい温度と、カーブだらけの道にゆられて、つい爆睡してしまった。気づいたときには軽井沢だった。帰宅してから祖父に聞いた。「バイパスのない時代はもっとひどい峠道で、軽井沢から横川に降りると一息ついて釜飯を食べたものだ。」

軽井沢には雪が少しばかりあった。そこから上田までは「しなの鉄道」である。かつては、高崎から長野、直江津、さらには新潟までが信越本線であったらしいが、例によって軽井沢-篠ノ井間が第三セクターとなった。そのため、分断されてはいるが、高崎-横川間も信越本線と呼ばれているということらしい。

ちなみに、横川駅は普通にSuicaエリアだった。つい紙の切符を買ってしまった。というか、昨日も関東を移動したし、それならツーデーパス買えばよかった。何故かしなの鉄道もエリアに含まれている。

とりあえず上田までの切符を買って乗ったが、なんと小諸で乗り換えだった。ほとんどそうらしい。小諸で待つこと数十分、長野行きがやってきた。

小諸から乗った車両はまるで特急列車のようなシートだった。出入り口も前後にしかなかったし。なによりシートがふかふかだった。反対側に座っていた女子高生がアイスを食べていて、それがあまりに美味しそうだったので、後にアイスを買うことになった。ちなみに、特急っぽくない普通の車両にはモニターがついていた。中央線みたいな感じのヤツが1画面だけ。乗り換え情報が表示されるわけでもなければ、ニュースや天気予報が表示されるわけでもない。映し出されていたのは、クオリティの低い地域企業の広告と、「広告募集」の公告くらいだった。

上田までは割と近かった。20分くらいだったかな。ちなみに、篠ノ井より先はJRであるのだが、(都会ではよくあることだが)しなの鉄道とJRは相互乗り入れをしていて、改札も共有されている。

最後に、面白い広告があったので紹介。「新しくても 古くても 車は前後にしか走らない」というメッセージ。一体私たちに何を伝えようとしているのだろうか。左右に走ることはない、言い換えると、「世の中には変えられないものもある」ということだろうか。あと、洒落乙なのが、しっかり見ないと気づかないのだが、社名の下に英語表記で住所が書いてあるのだ。Solar system the 3rd planet "Earth" Japan Nagano Ueda city Iwashita XX-Xと書いてある。どんだけグローバルなんだ。