ギガ不足なんて存じない、抜本的なデータ通信量節約の方法

携帯端末が二つ折りで、回線がまだ3Gだった一昔前、僕たちはデータ通信料金のことを「パケ代」と呼んでいた。かつては128byteを1パケットとして、それを通信量の単位として使っていたからだ。そして、いつの間にかデータ通信の定額プランが普及して、概ね4,000円前後で使い放題というのが主流になっていった。

ところが、スマートフォンがほぼ全てのガラケーに取って代わったことで、各キャリアのデータ定額プランも必然的に変わってしまった。例えば、ソフトバンクであれば1~50GBの範囲で細かくプランが区切られていたり、auであればデータ使用量に応じて自動で料金が変動したりと、要するに4,000円で使い放題というようなプランはもはや存在しなくなってしまった。ちなみに、ソフトバンクのウルトラギガモンスター(50GB)は7,000円/月である。ものすごい値上がり感が否めないが、コンテンツの大容量化を考えると仕方のないことなのかもしれない。3G回線の時代はせいぜい30万画素の写メを送るくらいだったが、今では地下鉄の中でYouTubeを視聴することだってできるようになった。そのため、自宅に光回線を引かずに携帯回線だけで済ませる層も少なくなく、キャリアからしたらたくさん使う人から多くの料金をもらうのは妥当ともいえる。一方で、通信技術が大幅に進歩したこの時代において、定額は当たり前であるべきだし、そもそもデータ通信料金が高すぎるのではないか、というのが昨今の話題であることは言うまでもない。

あと5年も経てば状況は大きく変わっているのだろうけど、今はああだこうだ言っていても仕方がない。今日はひとつ、スマートフォンでデータ通信量を徹底的に減らす方法を紹介したいと思う。

モバイルデータ通信を使用しない設定にする

スマートフォンの設定によって、アプリ毎にモバイルデータ通信の使用を許可するか否かを設定することができる。以下はiPhoneの設定画面である。

(iPhone)設定 → モバイル通信 → モバイルデータ通信

外出先で暇なとき、電車に乗っているとき、TwitterやInstagramをもはや無意識にスクロールしてしまう人は少なくないと思う。しかし、それらから得られる情報には大した価値もないし、Wi-Fiでのみ利用できれば十分である。

ということで、とりあえずTwitter、Facebook、Instagra、YouTube、Podcastをオフにしてみた。最初の3日間は外で開いてしまうこともあったが、毎度エラーが出るため体が適応して、Wi-Fi環境以外では開かないようになった。

こうしてみると、LINEも意外と通信量が多いことがわかる。あとは、通信していないはずのゲーム(ここではSUDOKUとか)も、広告を表示するために通信してやがるのでオフにしておけば広告も表示されずに一石二鳥である。

このような設定にしてから2週間が経ったが、驚くべきことに、Wi-Fi環境でもこれらのアプリを使うことが減ったのだ。また、外出先で本当に必要になれば、一時期に設定を解除してでも見るだろうが、そのようなことも一度もなかった。つまり、僕の生活においてそれほど必要ないということがわかったのである。

そもそも、ガラケーの頃は電話とメールとカメラ(驚くほどに低画素数)しか使っていなかった。調べたいことがあればメールの新規作成画面あたりにメモを取っておいて、家に帰ってからPCで調べるのが通常だった。それでも問題なく生活できていた。逆に今では、家でもPCを開かない日だってある。

肝心の結果はいい感じだ。先月はauのピタッとプランで3GB以内だったが、今月は中旬からこの方法を試してみたところ余裕で2GB以内になりそうである。来月は1GB以内も難しい目標ではないだろう。

また、このアイディアによって、通信料金を節約できるだけではなく、時間を有意義に使えるようになった。実に素晴らしいことだ。携帯回線が高速化して、あるいは街中どこでもWi-Fiが飛ぶようになって、格段に便利な時代になったことは大いに歓迎すべきだ。だが、それは必ずしも僕たちの生活を豊かにしているとは限らない。制限された通信環境も意外と悪くないことがわかった。もちろん、人それぞれだと思う。それは個人の価値観の問題であり、価値観のスケールは人それぞれだからだ。ウルトラギガモンスターじゃなければ生活できないという人がいても、それを否定することでは決してできない。

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