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朝井リョウの話題作「正欲」を読んでみた

朝井リョウの話題の新作「正欲」をKindleで買って読んでみた。いつものようにサンプルだけと思って読んでみると、結局購入してしまうパターンである。最初の数行から、朝井リョウの書く文章の解像度の高さに引き込まれてしまうのだから、仕方ない。

内容については、Amazonのレビューを読み漁ってもらえばいいと思うので、ここで詳しく書くことはない。というか、読み終わってすぐにこの記事を書いているのだけど、この作品を簡単に要約したり、書評したりすることなど、僕には到底できない。ちなみに、Amazonレビューの中に1つだけ、ものすごく字数が多くて、そして的確なレビューがあるのだが、それを読むのは作品を読んでからにしたほうがいいだろう。

多様性を尊重しましょうとか、そろそろ聞き飽きたと思っていた。

僕なりの解釈によって強いて一言でいうなら、昨今いたるところで耳タコといっても過言ではない「多様性(笑)」についての考察のようなものだ。「多様性を大切にしましょう」なんていう、一見すると時代を一気に令和にアップデートしまくってきた言葉(とっくに聞き飽きた人も多いだろう)が、いかに表面的で、上辺だけのものか、という社会への問いかけである。

「みんな違って、みんないい」なんて小学校の先生が言ってたことを思い出したが、20年経っても「多様性」とか「ダイバーシティ」というハイカラな言葉に置き換わっただけで、根本的には何ひとつ変わってない。結局、大多数のマジョリティと、そんなに少なくないマイノリティが、ごにょごにょ言ってるだけの世の中だ。

物語としては、まったくハッピーエンドな話じゃないんだけど、かといって後味が悪すぎるわけでもない。温かい部分も多い。まあ、僕の感想は、ここまでにしておこう。とにかく、少しだけ覚悟して読んでほしい。

しかし、朝井リョウは相変わらずすごい。今回の話題作「正欲」は、世の中のタイムリーなネタを拾いつつ、テンポよく主人公を切り替えつつ、様々な視点から物語を作るその巧みさは、他に類を見ないものがあった。

そして、文章の解像度がものすごく高い。僕の拙い脳みそでは、目で読む速度に対して理解が追いつかず、同じ文をもう一度読み直すなんていうことがしばしば発生した。スピード感を持ってどんどん読み進めたいのに、それを許さない情報量なのだ。

また、これはあまりにも個人的な感想なんだけど、全体的に難しい漢字をちょっと使いすぎかな。難しいうえに、ルビも振られていない。僕は漢字が得意ではないし、普段ブログなどを書いていても常用漢字以外はひらがなで書く派だ。ちなみに、Kindleなら長押しすれば辞書がポップアップしてくれるからすごく便利。余談だけど、先日のプライムデーで最新版のKindle Paperwhite買ってしまったぜ。

最後に余談ですが、「みんな違って、みんないい」って言葉、いつかの記事に書いた気がして検索してみたら、やっぱりありました。笑

買い物しようよ!

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