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ダイニチ製ファンヒーターのエラーE02・E03・E13の直し方

どうも、こんばんは。IPPEIです。

それにしても今年の冬は例年よりずっと寒い。気のせいではないと思う。それに加えてインフレのおかげで僕の家では光熱費がえらいことになっている。特に電気代にいたっては燃料サーチャージが上乗せされ、昨年比2倍といっても過言ではない。

激安家賃の集合住宅も善し悪しである。今どきなかなか珍しいサッシもガラスも1枚だけの断熱ナニソレ的な物件を選んでしまうと、逆に光熱費がかかりまくり、もう2万円高くて断熱性能がよい物件に住めたのではないかという現象が発生する。寒冷地あるあるだ。

あまりにも寒いので、エアコンだけでなく石油ファンヒーターをガンガン使っているわけだが、灯油めっちゃ減る。玄関に18リットルのポリタンクを置いているのだが、気がついたら空になっている。暖かい昼間に買いに行っておくべきだったと、いつも夜になって反省する。実家には400リットルの灯油タンクがあるのだが、アパートにもあればいいのにと思う。コイン式で必要な分だけ買えたりしてさ。

余談だけど、これめっちゃ便利。

さて、前置きが長くなった。本題に入ろう。

ダイニチ製の石油ファンヒーターがエラーコード「E03」で止まってしまう

ここ最近、ダイニチの石油ファンヒーターがエラーで止まってしまうことがしばしばあった。僕が使ってるのは2015年製の一番安い機種だ。新しい機種のリンクを貼っておくが、この類いの家電は新しくなっても中身はたいして変わっていないと思われる。型落ち上等。

落ちてしまうときのエラーコードは「E03」もしくは「E02」。実は前回の冬からたまーに発生していたのだが、見て見ぬふりをして新しいシーズンを迎えてしまった。1年寝かせれば治っているというはずもなく、今年もしっかりエラーになるのだった。

なお、メーカーサイトで調べてみると、エラーコードE03は「燃焼制御装置が作動して自動消火」と、エラーコードE02は「点火安全装置が作動して着火ミス」となっている。どちらも、灯油フィルターの清掃や灯油受皿に溜まっている水を取り除く、くらいしか対策は書かれていない。修理代金は6,000~10,000円と書かれているが、もう数千円出せば安いヤツなら買えてしまう金額だし、それに修理から戻ってくるまでに凍死してしまう。

ちょっと検索してみると、このE03とかE02のエラーを修理して直している動画がYouTubeにポツポツ上がっている。そんなに難しそうではないし、部品さえなくさないように気をつければ、僕にもできそうな作業だ。よし、次の休みにやってみよう。

というわけで、今日のテーマは、ダイニチ石油ファンヒーターのE02・E03エラーの直し方である。

分解・修理は自己責任で

言うまでもないことだが、家電製品の分解や修理は推奨されていない。ましてや燃料を使った暖房器具ともなれば、失敗すれば火災になる恐れさえある。この記事の情報を参考にしていただけるなら何よりですが、それによっていかなる事態になった場合も責任は負いかねます。ご了承ください。

少しでも不安な方は、メーカー修理に出すか、新しいヤツを買うことをオススメする。ちなみに、メーカー修理より新品購入の方が安い可能性は決して否めない。

僕は昔からいろんな家電を修理して使ってきたし、どんなモノでも大切に長く使うことをポリシーとしている。したがって、この程度のエラーで新しいファンヒーターに買い換えるという選択肢は最初からない。

必要な工具

  • 2番のプラスドライバー
  • 10mmのスパナ
  • ラジオペンチ
  • 紙やすり(粗めのと細かめのがあるとよい)
  • パーツクリーナー

ひととおり分解していく

正面の一番下に左右1か所ずつあるネジを外すと、フロントパネルを取り外すことができる。

操作パネルの周辺にあるネジを外して、操作パネルを取り外す。メイン基板にケーブルでつながっているので引き抜く。

裏面には、上部センター1か所と、送風ファンに4か所ネジがあるので、そこも外す。送風ファンなんて関係ないかと思いきや、内部の燃焼室のカバーのネジが送風ファンのネジと兼用になっている。

バーナー部分の手前と奥のネジを外して、バーナーのカバーを外す。下の写真はそこまで完了した状態である。左側に転がっているのがバーナーのカバーだ。

プラグとセンサーの汚れを除去する

バーナーのカバーを外したら、点火プラグと燃焼センサーと思われる棒を紙やすりで磨く。家にあった180、400、800の順で磨いてみたが、最初はもう少し荒いヤツで始めた方が楽かも。

検索した情報によると、ここに付着しているものはシリコンらしい。ちなみに、ここの掃除だけなら昨シーズンにもやったのだが、それでもエラーE03は発生するので、おそらくここが直接の原因ではなさそう。磨くときに粉が穴の下に落ちるので、紙でも敷いといたほうがいいかもしれない。

気化器を取り外す

さて、ここからがメインの作業になる。

気化器につながった燃料供給パイプのナットを緩めて取り外す。緩むまでは結構固いので配管を曲げないように慎重に。

こちらは戻りの燃料パイプだろうか、同様に緩めて取り外す。

燃焼室下のネジを2か所外すと、気化器を取り外すことができる。配管を曲げないように気をつけながら、少し右にずらして手前に引き抜く。

これが気化器である。黒い尖ったところの先端がバーナーに差し込まれていて、ここから気化させた灯油が供給されているっぽい。

作業をする上で配線が邪魔なので、メイン基板から引っこ抜いておく。気化器につながる配線は3本だけなので、どれだか分からなくなることはないだろう。

気化器を分解する

さらに細かい作業に入っていく。部品内部に残っている灯油がこぼれてくるので、新聞紙やトレーの上で作業することをオススメする。ちなみに、ここから先は、ニトリルの手袋を装着して作業をした。

それから、これ超重要なのだが、あとで組み立てるときのために、写真や動画をたくさん撮っておいたほうがいい。数分前にバラしたばかりだというのに、意外と思い出せなくなるものだ。

ここのネジを外すと、気化器を固定している金具が2つ外れる。そして、右側の白いコイルみたいなやつから気化器本体を抜き出すことができる。

下の写真で、右側のネジになっている部分(配管につながっていたところ)がフタになっていて、ここをラジオペンチで引き抜く。ネジではなく、ゴムパッキンではまっているだけなのだが、結構な力が必要になる。少し回しながら引き抜く感じがいいだろう。外れると同時に中の部品と灯油が飛び散る恐れがあるので、周囲にも気をつけて作業しよう。

こいつが飛び出してくるのだが、スプリングと部品の位置関係を忘れないように必ず写真を撮っておく。上の写真と下の写真は、位置関係が同じ向きになるように撮ってある。つまり、小さいスプリングが奥で、大きいスプリングがキャップ側になる。参考にされたい。

上の部品を外したあとは、下の写真にある部品を取り出す。揺らせば出てくるかもしれないし、こびりついているようならラジオペンチで引き抜く。参考にさせてもらった動画では、ニードルピンと呼んでいたが、正式名称は分からない。先端が鋭利なのでケガをしないように気をつけよう。

まあ、カーボンスラッジが付着しまくっていて、見るからにこいつが原因だと察しがつく。サンドペーパーで根気よく削っていく。最初は粗めのヤツで、だんだん細かいヤツにしていくといいだろう。先端はくれぐれも破損しないように繊細に作業を進めていく。

15分も頑張れば、だいたい下の写真くらいの状態にはなる。このくらいで、まあいいでしょう。

あとは、このニードルピンが入っていた筒の内側も汚れていそうなので、細い棒状のものにサンドペーパーを巻き付けたりして掃除する。だいたいやったらパーツクリーナーで洗う。おそらく、どの部品も水で洗うのは厳禁だと思う。きれいになったか分からないけど、筒の先端を光源に向けて、細い穴を確認できれば大丈夫ではないだろうか。

作業終了、点火テスト

バーナー周辺と燃焼室のカバーだけはめたら、一度電源を入れて無事に点火するかテストしよう。問題なければ、元どおりに組み立てて完成である。

設定温度を上げ、火力が強い状態で数分動かしてみたが、不具合なくしっかり動いてくれている。不安定な音がすることもないし、もちろんE03エラーで強制終了することもない。どうやら、無事に修理できたようだ。

作業時間は1時間半くらい。ちなみに、ブログ用に写真を撮ったり、YouTubeを参考にしたりという時間が含まれているため、次からはもっとスムーズにできるだろう。実家の倉庫にこれまた調子よくないダイニチがもう1台あるので、暖かくなったらそちらも修理しようと思う。

なぜ、この記事を書いたのか

ガジェット系ブロガーとしては、最先端のガジェットをいち早く買うことも好きだが、一方で、少し古いものでもメンテナンスして大切に使うことも好きなのだ。前にも書いたけど、白物家電というのは新製品が出たところで大して機能に差はないわけで、だったら長く使うほど合理的だ。どの程度なら修理できるかという見極めは難しいけどね。

さて、今回どうしてこの記事を書いたのかという話をして、今日は終わりにしようと思う。「ダイニチ E03」とYouTubeで検索すれば、修理の解説をしている動画が何本も出てくるし、とても分かりやすい。実にありがたい時代だと思う。

しかし、実際に修理しながらだと、油まみれの手でスマホを操作することが実に難しい。今のところ5秒戻りたい!ができない。前もって動画を念入りに見て頭にたたき込んでおくべきなのかもしれないが、そうは言っても難しい。

なるほど、YouTubeもいいけど、ブログ記事(文章と画像)というのは意外と需要があるのではないだろうか。記事も少しは出てきたけど、高画質な写真をふんだんに載せて解説をしているものはそこまで見当たらなかったので、僕が書くことにしたというわけである。

結局のところ、記事の写真を撮るために、僕のスマホは油まみれになってしまったのだが。

1年後、やっぱりダメじゃん。

2023年12月、今年もまた寒い冬がやってきた。気化器の分解清掃まで行ったダイニチだが、今年もまた、E02・E03エラーは出ないが、換気エラーとE13エラーが頻発するようになってしまった。出力を上げると発生する感じだ。

昨年同様ひととおり分解して、燃焼センサーと気化器をクリーニングしてみたが、ダメである。燃焼音がうるさくなっている感じもするし、気化器がダメかもしれない…。

気化器をメルカリで入手した

1週間後、純正部品の気化器をメルカリで入手した。定価3,850円なのに、4,950円で出品されているものがほとんどだった。Amazonとか楽天を探しても同じだ。悔しいが、新品のファンヒーターを15,000円で買うことを考えれば、まあいいだろう。

なんか塗装なのか錆なのかムラがあるが、それでも新品の輝きである。

何度も分解しているので、取り外し、取り付けは慣れたものだった。交換して起動したところ、出力を上げてもエラーが出ることなく、バッチリ作動した。めでたし。

2015年製造のファンヒーターだが、これであと5年くらいは動いてくれると思う。次に壊れるのは燃料ポンプあたりだろうか。

買い物しようよ!

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