携帯電話の4G回線がどれだけ高速になったとしても、Wi-Fiを飛ばしていない家は少ないだろう。僕の自宅も例外ではなく、本館と別館(母屋と離れと言い換えることもできる)それぞれに無線LANアクセスポイントを設置してあり、5GHz、2.4GHzともに建物全体をカバーしている。残念ながら庭の端っこの方までは届かないけど…。

ということで、今日は、比較的広い家やオフィスなんかで、複数のWi-Fiを設置して快適にローミングできるようにする方法について書こうと思う。

それぞれのアクセスポイントに同一のSSIDを設定する

快適なローミング環境を実現するためには、無線LANアクセスポイントのSSIDを全て同一に設定しなければならない。つまり、初期設定のまま使ってはいけないということだ。

複数のWi-Fiを異なるSSIDで運用した場合、端末が移動したとき、それまで接続されていたWi-Fiが完全に届かなくなった時点で別のWi-Fiに接続される、という挙動になる。つまり、とても貧弱な電波強度の状態が発生してしまうのだ。一方で、同じSSIDで運用すれば、端末は少しでも電波強度の高いアクセスポイントへのローミングを試みてくれる。最近の商業施設やホテルなんかも、たいていこの方式になっているのではないだろうか。

SSIDは簡単で分かりやすいものがよいだろう。来客があったときにも伝えやすい。ちなみに、5GHzと2.4GHzとは別にしなければならない。僕の場合は単純に「hogehoge-A」と「hogehoge-G」という感じで設定している。

SSIDを同じにするということはもちろん、暗号化の種類とそのパスワードも同一にしなければならない。暗号化はできるだけ安全なものを選ぼう。どうしても低いレベルの暗号化にしか対応していないデバイスがある場合には、サブSSIDを設定してネットワークから分離する機能などを活用するとよさそうだ。

ローミングのタイミングは端末によってさまざまだと思われるが、僕のiPhoneの場合、本館と別館を移動するとすぐにローミングしてくれて、実にシームレスだ。IntelのWi-Fiモジュールを搭載したPCの場合は、デバイスマネージャーから「ローミングの積極性」を5段階で設定可能だ。まあ、デフォルトでいいと思うけど…。

無線LANルーターをアクセスポイントモードに設定する

多くの場合、無線LANアクセスポイントとして、無線LAN内蔵ルーターを使うことになるだろう。その場合はアクセスポイントモード(ブリッジモードと呼ばれることもある)に切り替えて使用する必要がある。ルーターモードのまま使用すると、二重ルーターとなり不具合が発生するからだ。

僕の環境の場合は、NTTからレンタルされた光回線用の電話対応ルーターが大元になっていて、その傘下にいくつか機器が有線LANで接続され、本館と別館にそれぞれ1台ずつNEC製の無線LANルーターをアクセスポイントモードで接続している。ちなみに、建物内は全室にギガビット対応のイーサネットを配線してある。

同一のネットワーク内に複数のアクセスポイントを設置すると、アクセスポイント自身のIPアドレスが自動設定により重複してしまうことがある。一番初めにアクセスポイントの設定画面を開いた際、IPアドレスを自動(DHCP)ではなく、手動で設定した方がいいだろう。例えば、大元のルーターが192.168.0.1であれば、アクセスポイントの1つを192.168.0.160、もう1つを192.168.0.161という感じで設定すればOKである。160という数字に深い意味はないが、DHCPで割り振られる可能性がある若い番号は避けた方がよさそうだ。

干渉しないようにチャネルを手動で設定する

たいていの無線LANアクセスポイントの場合は、干渉を防ぐために自動的に適切なチャネルを選んでくれるはずだ。気になる場合は、手動で設定してみよう。2.4GHzはどのチャネルでもいいが、5GHzはデバイスによって対応チャネルがまちなちなので要注意だ。

Amazon製のデバイス(Fire TVなど)はW52にしか対応していないので、その場合は必然的にそのチャネルを選ぶしかない。僕の場合、Fire TVを使っている本館をW52に、めったに使わない別館をW56に設定している。もちろん、IntelやiPhoneのWi-Fiはすべてに対応している。

気になっている無線LANルーター

というわけで、毎度のことながら長くなってしまったが、皆さんの参考になれば実に幸いです。